新型ディフェンダー誕生

ランドローバー社を象徴するクルマでるディフェンダーの新型モデルが、2019年のフランクフルトで開催されたモーターショーで発表されました。

発表前から新ディフェンダーはどのようにあるべきなのか、たくさんの議論そして予想がありました。

社内でもあまり知らされていない計画もあったそうです。

中には実走行が可能なものもあり、実験車両の1台は英国自動車博物館に寄贈されているそうです。

偶然であるのか、それとも奇跡であるのかはわかりませんが、新しいジャガー・ランドローバー(JLR)社のゲイドンにある技術社屋からおよそ2kmという近い距離にあります。

 

ディフェンダーの変化とは

 

https://is.gd/jiUIL7

 

1997年に完成したライトウエイト・コンセプト・ビークル(LCV2/3)は、初期モデルであるLCV2プロトタイプを基盤として作られたクルマです。

当時、BMWの製品開発をまとめていたヴォルフガング・ライツレ博士と実施するデモ走行のために作られました。

なぜなら、BMWは1990年代にランドローバーとローバーに資金援助をしていたからです。

LCV1はスチールをアルミニウムに置き換えただけの、軽量化させたディスカバリーでしたので、スチールと同じ強度を持たせるために、より重いアルミニウム製パーツの生産が課題になりました。

次モデルのLCV2は、アルミニウムの押出材を用いたスペースフレームによって、およそ400kgの軽量化に成功しました。

プロトタイプらしく、一見するとLCV2は従来のディフェンダーと変わらないように見えるため、違いは、ルーフラインが微かに低いくらいです。

完成度が高い走行モデル

 

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LCV2/3は先代からたくさんの技術を受け継ぎました。

アルミニウム製のボディパネルは丸みを帯びており空力性能も大幅に良くなったのです。

量産モデルのCd値0.66に対して、0.45へと改善、ボディはリベットではなく、接着剤で固定されています。

現代のJLR社の製造方法と共通しているともいえます。

空転している車輪にブレーキを掛け、接地しているタイヤへトラクションをかける、ロッキングデファレンシャルを想像させるシステムなど、現代的な技術も搭載されています。

派生技術は2代目ディスカバリーに搭載され、その後すべてのSUVが同じのシステムを使用しています。

ローレンジ・ギアにシンクロメッシュを搭載して走行中でも変速が可能なえるようになっており、テールライトはLED式に。スライド可能な3名がけのベンチシートも備えていた。KV6型と呼ばれたガソリンエンジンは、プロトタイプを8.8秒で静止状態から96km/hまで加速させた。

過去モデルはさまざまな問題があった

 

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過去モデルは経済的な問題も

 

リアウインドウがきちんと取り付けられていないこと以外、完成度は高く見えるように設計。

軽量化に成功したおかげでオリジナルモデルよりもオフロード性能にも優れていました。

クルマのエクステリアを見る前に開発部門を視察していたライツレ博士も、感動していたといいます。

しかし、このLCVプロジェクトが素晴らしい内容でしたが、それ以外の企業経営的な理由で、計画は順調には進みませんでした。

1998年、BMWは大幅なコストカットを英国側へ要求したところ、ランドローバーで作業をしているエンジニアに対しても厳しい予算制限が要求されました。

当時割り当てられていた800万ポンド(日本にすると10億8000万円)を満足に使えなかったといいます。

計画が消えた?

1998年の半ばに次期ディフェンダーのプロジェクトは終了、しかしエンジニアは自主的に活動を続けました。

実験車両と貴重な開発図面は、教育研究の記録として博物館へ寄贈しようと試みましたが、BMWによってその計画は潰れてしまいます。

なぜならBMWはロールス・ロイス・ブランドで、アルミニウムを用いた製造技術を活用したいと模索していたからです。

のちに、2002年に誕生したMGローバー社は2005年という短期間で倒産してまいました。

有望なプロジェクトが実らなかったことは悲しい結末だったといえますが、4台製造された実走行車両と、3台の衝突試験用車両のうち、2台が今日も現存しています。

英国自動車博物館に残されているLCV2/3の1台のほか、初期のLCV2は英国南部、ダンスフォールのコレクターが持っています。

まとめ

https://is.gd/ZJaVTH

過去作、2台ともに新しいディフェンダーへ直接的な影響はありませんが、生まれ変わったモデルを見ると、このプロトタイプが正しい方向性を目指していたことに感動します。

およそ20年における空白期間があることも感動を呼ぶきっかけとなっています。

もし、プロジェクトが継続されていたら、ランドローバーからどんなクルマが生まれていたのか、想像するだけでワクワクしてきます。

象徴ともいえるディフェンダーの開発に関わりやいまもそのクルマが生き続けているということは、当時のエンジニアもきっと誇りに感じていることでしょう。

【参照サイト】

https://carview.yahoo.co.jp/news/newmodel/20190923-10448715-carview/

 

 

 

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