2015年に発表された8代目となるフォルクスワーゲン・パサート。4年目を迎えると共に、控え目の進化をしました。
2019年版では、排気ガスに含まれる微粒子を吸着するパティキュレート・フィルターが標準装備され、ヘッドライトとテールライトはLEDとなりました。
最大209km/hまで部分的に自律運転をしてくれるトラベルアシストも標準で全モデルに採用されています。
近未来的に進化を遂げた、フォルクスワーゲン・パサート2.0を紐解いていきます。
パサートワゴンの中で一番のハンサム
パサート・ワゴンの中では、オールトラックが最も見た目で優れているといえます。
なぜなら、ありがちなシルバーのボディではなく、専用カラーとなる明るいグリーンが新鮮さを演出しているからです。
エクステリアでは、黒い樹脂製のホイールアーチ・エクステンションやバンパーモールが付き、オフロード感が演出されています。
試乗車は新しい18インチのアルミホイールを履き、オプションのビューコリック・ポトルグリーンと呼ばれる色が美しく、車内外ではステンレスやアルミ、クロームメッキ仕上げのパーツが雰囲気をきりりと引き締めています。
車内空間は広々としており、前後席ともにゆったり座れるデザインとっています。
ラゲッジスペースもパサートらしく広いのです。
ラゲッジスペースのフロア高が開口部と揃っており、重たい荷物の出し入れには便利そうですが、少し高さが削られています。
安全設備が整っている
オールトラックには4輪駆動とわずかに高い車高にアンダーボディ・プロテクトが付いてきます。
中身としても、オフロード・モードにヒルディセントコントロールが備わる。滑りやすい路面や軽いオフロード環境に対応する能力は、通常のパサートよりも高くなっています。
スリップしやすい冬場の高速道路でも、安心です。
高速道路ではディーゼルらしく低回転域が有効的ですが、必要であるならば、フルスロットルを与え、スポーツモードにするかパドルシフトでの操作ができます。
大きなフォルクスワーゲンは、その気になりますと活発に走行することも可能です。
(法廷速度は守りましょう)
ライバルモデルと比較してみると?
フォルクスワーゲン・オールトラックの価格はほぼ4万ポンド、日本円にすると532万円です。
エクステリアは価格なりの磨き上げられ方といえますが、乗り心地の落ち着きや気軽さという点では、もう少し手間をかける余地が残っているといえるでしょう。
ディーゼルエンジンは、目一杯回してもさほど見返りはないものの、オンロードまたはオフロードでも、不満のない推進力を得ることができるのです。
しかし、エンジンもロードノイズもうるさいと感じらますし、また価格から期待するほどのダイナミクス性能も備わってはいません。
このクラスのクロスオーバー・ワゴンの選択肢はさほど多くはありません。
興味があるのなら、ボルボV60クロスカントリーやアウディA4オールロードとしっかり比較してから購入を検討してみると良いでしょう。
通常のパサート・ワゴンは広く価値を認められるモデルとなっていますが、オールトラックをその評価に加えることは難しいですね。
オールトラック2.0の口コミ
B7のオールトラックのガソリンエンジンですと、巡航中1500rpm程度からじわっと加速しようとするとモタつく感じになり、更にアクセルを踏み込むとキックダウンしてしまって、思った以上に加速するのが不満です。
しかし、B8のディーゼルエンジンだとキックダウンなしでもグッと加速してくれ、意図した速度に合せやすい感じで満足しています。
ハンドリングに関しては、B7のオールトラックとそれほど違いはない感じですかね。
サイドに回っても、ブラックの前後ホイールアーチガーニッシュが際立ちます。
純白なボディをより一層引き締め、さらには、225/45R18のタイヤ&専用アルミホイールが、スポーティなクロスオーバーワゴンとして存在感があります。
フォルクスワーゲン版、「アウディ・オールロードクワトロ」だと思います。
ベースモデルの上質感な感じを生かしながらも、スポーティな専用パーツを纏って、個性が強く、質が高いクルマに仕上がっていると感じます。
まとめ
アダプティブ・クルーズコントロールには、最高速度の道路標識を読み込んで動作する機能が追加されました。
スイッチやアクセルペダルでスピードを乗せることも可能となりますが、次の標識が出てくると自動的にその速度に設定されるのです。