あなたの愛車にはドライブレコーダー(ドラレコ)は付けていますか? もしまだ装着していない場合は、ぜひ導入を検討してみてください。製品の選び方について解説しましたのでご参考になさってください。
ドラレコは百花繚乱の様相を呈す
カー用品店や家電量販店、あるいはディスカウントショップに行くと様々なドラレコが販売されています。
4~5万円クラスの高級・多機能モデルや、機能を絞ることで5000円以下を実現した廉価モデルに至るまで選択の幅は広がっています。特に、東名高速で起きた煽り運転による死亡事故ををきっかけとしたドラレコ販売台数の急増によって、主要メーカー品はもとより新興国製の格安商品も増加傾向にあります。
また、ネット通販サイトでは実店舗では見かけないブランドなど様々な製品が販売されており、どれを買えばいいのか迷うほどです。
初心者は著名メーカー品を買うのが最良の選択
このように非常に多くのドラレコ製品がある中で失敗しない製品選びをするためには、目先の値段に釣られるのではなくドラレコで高い実績を持つ著名メーカー品(ユピテル、JVCケンウッド、コムテックなど)を買うのが無難かつ最良の選択だと筆者は思います。
一方で、ブランドにとらわれずに少しでも安く、なおかつ良いものを買いたいというニーズもあるかと思います。そういう場合は、少なくとも、「LED信号対策」や「暗所対策」を備えた機種を買うことをお勧めします。
「LED信号対策」と「暗所対策」
道路に設置されている信号機は、従来は白熱電球式が主流でしたが、現在はLED式にどんどん置き換えられています。LED信号は肉眼では判別できない素早い周期で点滅していますが、ドラレコは動画を撮影するにあたって、1秒間に数十コマの周期でシャッターを切っています。
その状況下において、LED信号機の点滅周期とドラレコのカメラのシャッター周期が合致し、信号機が数秒程度消灯しているように見えてしまうタイミングがやがて訪れます。この状態では、信号機が何色に光っていたかが判別できず、運転状況を記録する使命を持つドラレコでは、これは実に困った事態といえます。この問題を解決するのが「LED信号対策」です。
一方「暗所対応」は、高感度センサーの採用や、HDR(ハイダイナミックレンジ)あるいはWDR(ワイドダイナミックレンジ)などの画像処理技術の採用によって、トンネルの出入口など明暗差の大きいシーンや、夜道での明瞭な撮影を可能とする技術です。これらの対策を備えた機種は、著名メーカー品の場合でも、安いものでは概ね8000円程度から見つけることができます。
激安ドラレコは避けたほうがよい
技術革新により、以前と比べて性能が大幅に向上したドラレコが、よりリーズナブルに買えるようになっています。それでも、やはり安ければ安いほど助かるというドライバーもいらっしゃると思います。
確かに、前述したように5000円以下で買えるドラレコも多数売られています。しかし、暗所での感度が悪かったりLED信号対策がなされていなかったり、作動中に発生する電波ノイズによって車載テレビやカーラジオの感度が低下したり、カーナビがGPS信号を受信できなくなるといった不具合を起こす機種が存在します。安物買いの銭失いにならないためにも、できるかぎり、激安ドラレコは避けたほうがよいでしょう。