2019年6月、三重県亀山市で大型トラックが乗用車を煽り衝突して乗用車の男性が怪我を負たにもかかわらずそのまま逃走する事故がありました。
トラックを運転していた運転手男性(59)は障害と道路交通法違反の罪に問われ、11月5日に懲役1年8ヶ月(求刑懲役2年)の判決が下りました。
検察側は「幅寄せなどの嫌がらせや運転の妨害行為を繰り返した犯行は極めて悪質」と指摘し、弁護側は「反省し、二度と運転しないと明言している」と情状酌量を求めているそうです。
出典:https://www.sankei.com/affairs/news/191105/afr1911050008-n1.html
●あおり運転で接触して当て逃げ!被害者はどうする?
最近話題となっているあおり運転で、運転手がヒートアップしすぎてそのまま接触事故を起こされることもあります。
車同士の当て逃げ事故では、ついつい逃走する加害者を車で追いかけがちですが、接触事故を起こした場合は無理に追跡をせずにクラクションを長めに鳴らし、ハザードを点灯させながら車を減速させて後続車に事故があったことを知らせます。
そのまま邪魔にならない道路脇に車を停車させたら、被害者側は警察に通報して事故にあったことを伝えましょう。
また、トラックなどの大型車両から衝突されたときの衝撃は想像以上に大きく、意識がはっきりしていてもその後容態が急変することも考えられます。
もしも怪我をしている場合は119番に緊急電話をかけて救急車を要請し、怪我人の手当の方法を教えてもらいましょう。
その後、警察が到着したら立証見分を行い、事故の被害をスマホの写真や動画に撮っておくと裁判や保険会社との交渉に役立ちます。
ドライブレコーダーを搭載した車であれば、逃走した加害者の早期発見に役立つので、警察に提出しましょう。
任意保険に入っている場合は保険会社に相談し、車が大破している場合は同時にロードサービスを呼んでもらえるか相談してみるのもおすすめです。
●事故を起こした加害者はどうなる?
あおり運転の証拠の動画やドライブレコーダーの映像が残っている場合、加害者側は非常に不利な立場に立たされます。
特に故意に車を衝突させた場合は危険運転とみなされ、そのまま逃走してしまうと警察からは「当て逃げ事故」として扱われます。
最近はひき逃げ・当て逃げ事故は検挙率も高く、事故の様子を撮影した動画やドライブレコーダー、防犯カメラなどの不利な証拠が残っている場合や悪質性が高い場合は今回の事故のように実刑判決が下ることもあります。
ドライバー同士の口論やトラブルは、ヒートアップすると故意に車をぶつけるなどの事故に発展しがちです。
最悪の場合は実刑判決にもなりかねませんし、なにより相手に一生涯の怪我を負わせる事故を起こしてしまう可能性は十分にあります。
ハンドルを握っていることを常に忘れずに、もしもカッとなっても車を使って攻撃的な行動をとるのは絶対に止めましょう。
●まとめ
今回の事故はあおり運転で車を衝突させて被害者に怪我を負わせただけでなく、そのまま逃走を図るという非常に危険で悪質な行為だったため懲役刑が下りました。
また、これが大型トラックでなくても実刑判決が下るケースは可能性として十分にあります。
あおり運転をしないことは当たり前のことですが、万が一トラブルに発展しそうな場合は急いで警察に相談しましょう。