ハイブリッドカー(HV)や
電気自動車(EV)が登場して
もうすぐ20年が経ちます。
発売当時からその燃費の良さに
瞬く間に浸透していきました。
その反面問題視されてきたこと・・・
それはバッテリーです。
HV=低燃費が先行し、
当初はバッテリー問題は
あまり取りあげられませんでした。
しかし、年月を重ねるにつれて、
バッテリー問題が注目を集めるようになりました。
◆バッテリー問題とは
いわゆるバッテリーの寿命のことで、
バッテリーの長期・長距離の使用により劣化し、
バッテリーとしてのパフォーマンスが低下することです。
バッテリーは消耗品である以上劣化することは
避けられませんが、特に問題視されたのが
その期間や距離だけでなく、交換にかかる費用です。
5年や10万キロで交換、交換費用は50万
ということが一時期取りあげられ、
ハイブリッドカーの維持費の高さに
みなさん驚かれたと思います。
いまだにその考え方を持っている人が多いようです。
◆中古車で見ると
中古車検索サイトを見ると、
2002年以前のモデルを境に、
HV・EVの中古車価格が変わっています。
車種によっては2000年に登録された車と
2005年に登録された車とであまり値段が
変わらないものもあります。
2000年の5万キロ以下の車と
2005年の10万キロ以上の車で
ほとんど値段が変わらないという
現象が起きています。
これは、バッテリーの性能が
向上してきているため、
ガソリン車との差が縮まりつつあることが
考えられます。
◆査定には響かない
以前一括査定をお願いした際、
大手2社の査定に来られた方に聞いてみました。
「ハイブリッドカー人気ですけど
バッテリーが問題視されていますが、
査定には関係あるんですか?」
「今のハイブリッドカーは
バッテリーの性能が上がっているので
だいぶ関係なくなってきていると思います。」
との回答を2社ともいわれました。
中古車市場でもHVが人気である事。
2代目3代目プリウスが30万キロ走っても
現役で走っていることが実証されてきているので
バッテリー関係での査定が極端に下がる
というわけではなくなりつつあるようです。
◆HVとEVのバッテリーの弱点
EVとHVの共通のバッテリーの弱点は温度です。
冬は発電効率が悪くなるため電力や燃料を多く使います。
バッテリーを暖めるためのヒーターを使うため
どうしても航続距離や燃費が悪くなります。
EVはバッテリーの劣化で航続距離が減ります。
HVはバッテリーの劣化で燃費が悪くなります。
EVはバッテリーを交換しないと
長距離移動が難しくなりますが、
HVは燃費が低下するので
極端に悪くならない限り交換がいりません。
現在、HVのバッテリーは20万キロ走っても
支障がないくらい性能が向上しています。
また、費用もバッテリーだけであれば20万円以下と
安くなってきているので乗りたい方は
ある程度費用がかかることを念頭において
購入を検討しましょう。
◆まとめ
HVやEVで新車を購入を検討されている方で、
バッテリー関係に不安がある方は、
ディーラーの残価設定プランで
定期的に乗り換えることをお勧めします。
一台をずっと乗りたい方はバッテリーの交換が
必須であることを考慮して、1万キロ走ったら
1万円貯金するといったようにすると
いいかもしれません。
中古車の購入を検討されている方は、
年数と距離に注意して、バッテリーの交換が
今後必要になるんだということを
念頭に入れて購入しましょう。
バッテリーの開発はまだまだ発達途中です。
5年後10年後にはもっと性能が
良くなっているはずです。