国土交通省は排ガス不正制御問題に対する基準を
改正しました。
◆背景
2015年9 月に排ガス不正が発覚しました。
排出ガスの検査時にのみ反応する排ガス低減装置の制御を
発動するシステムを使い、検査をクリアしていました。
これを受けて国土交通省及び環境省が合同で
「排出ガス不正事案を受けたディーゼル乗用車等検査方法
見直し検討会」を設置し、排出ガス不正にたいする
取りまとめを決めました。
排出ガス低減装置の制御について、明らかに不正であると
考えられる制御を明確化すべく、「道路運送車両の
保安基準の細目を定める告示等」について所要の改正を
行います。
◆改正概要
次に掲げる排出ガス低減装置の制御は不正とみなし、
禁止することを明確化します。
・ 排出ガスの検査特有の項目をもとに検査中であると
判断し、排出ガス低減装置を作動させるもの。
・ 排出ガス試験を行う場所であることを位置情報から
判断し、排出ガス低減装置を作動されるもの。
・ 排出ガス試験の所要時間と関連する時間の経過を
判断し、排出ガス低減装置を作動させ、一定時間後に
機能を停止または低減させるもの。
◆施行開始
<施行日以降>
・軽油以外を燃料とする自動車で車両総重量3.5tを
超える新型車。ただし、乗用の用に供する
乗車定員9人以下を除きます。
<2015年11月20以降>
・車両総重量3.5t以下の自動車や乗用の用に供する
乗車定員9人以下の新型車
<2016年10月1日以降>
・軽油を燃料とする自動車で車両総重量3.5tを超える
新型車。ただし、乗用の用に供する乗車定員9人以下を
除きます。
<2017年10月1日以降>
・軽油を燃料とする自動車で車両総重量が7.5tを
超える牽引車。
<2018年11月20日以降>
・軽油を燃料とする自動車で車両総重量が7.5t以下の
牽引車。
◆まとめ
排出ガスの不正を行ったメーカーは大打撃を
受けました。消費者の信用を失うものですから絶対に
してほしくないものです。
これを期に自動車メーカーは気を引き締めて
クルマづくりに取り組んでほしいものです。