2019年12月3日の早朝、静岡県伊東市の国道にあるトンネル内で軽自動車と4tトラックが正面衝突。この事故によって軽自動車を運転していた大学生(21)が頭を強く打ち、搬送先の病院で死亡、4tトラックを運転していた神奈川県に住む男性(52)も首を痛めるなど軽傷を負いました。
事故現場の周辺では、上り線と下り線ともに約3kmが事故から約4時間半にわたって通行止めになるなどの影響が出たようです。警察は、軽自動車か4tトラックのどちらかがセンターラインをはみ出して衝突したとみて、事故の詳しい原因を調査中です。
出典:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191203-00010000-satvv-l22
トンネル内で自動車同士が正面衝突!事故後はどうするべき?
一般道のトンネル内で事故が起こった場合、まずは後続車が来ていないか注意しながら車から降り、トンネル内に設置されている非常用ボタンを探します。トンネル内の非常用ボタンは上下線の交互に約50メートル間隔で設置されており、ボタンを押すことで道路パトロール車と連絡がとどくようになっているので応援を呼びましょう。
また、対向車や後続車両に危険を知らせるためにサイレンが鳴り、事故の発生をトンネル内の広範囲に知らせることができます。
その後は警察や救急車、消防車に通報をするのですが、スマホなどの携帯電話が事故の衝撃で見つからない(または持っていない)場合は非常用ボタン同様にトンネル内の非常電話を使って110番または119番通報しましょう。
トンネル内の非常用設備 |
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種類 |
場所 |
用途 |
非常ボタン |
上下線の交互50m間隔 |
・担当の道路事務局に通報 (道路パトロールの要請) ・信号の点滅とサイレンによる後続車・対向車への注意喚起 |
非常電話 |
上下線の交互200m間隔 |
警察署・消防署への専用通話用 |
トンネル内は暗く、車のライトを付けていても思いのほか視界が悪く、後続車や対向車に轢かれる二次被害を出しかねません。事故の相手の安否確認や応急処置は無理のないように行うことが大切です。
事故の相手がトラックだった場合の損害賠償は?
今回の事故では軽自動車と4tトラックの事故でしたが、どちらがセンターラインを割って衝突を起こしたかで過失の割合も変わってきます。
もしも軽自動車側の過失であった場合は、任意保険や自賠責保険を利用して相手への損害賠償を支払うことになりますが、仮にトラック側の過失であった場合はトラックが加入しているトラック協会との交渉になります。
トラック協会はトラックが事故を起こした場合にトラックが所属している会社やドライバーを守る組織で、一般的な任意保険よりも賠償金の請求額が下がってしまうことも。支払いに応じてもらえない、事故そのものをあやふやにされるといったケースもあるため、事故当時の現場の状況を警察に詳しく説明し、実況見分署や事故証明は必ず発行してもらいましょう。
ドライブレコーダーなどの物的証拠はかなり有効なので、警察や交渉を担当する任意保険会社に提出し、できるだけ証拠をかためることが大切です。
まとめ
トンネル内の事故、ましてや事故の相手がトラックだった場合は通常の事故よりも被害が大きくなる場合もあります。まずは警察や道路パトロールに救助を要請し、自分の身を守りつつ二次被害を拡大させないようにすることが大切です。
また、トラックとの事故は証拠集めが損害賠償請求の要となるので、ドライブレコーダーがある場合は警察に提出し、最悪の場合は弁護士の介入も視野に入れてみましょう。