2019年06月18日、名古屋市中区の県道で、83歳の男性が運転する乗用車が信号待ちの車に追突し、そのはずみで計4台が絡む事故が起きました。
現場となったのは見通しの良い片側3車線の直線道路。
追突した83歳男性によると、「ぼーっとしていてブレーキを踏むのが遅れた」ことが原因で信号待ちをしていた車に追突したそうです。
回送中の市バスなど、合わせて4台の車が巻き込まれる玉突き事故を起こし、最初に追突された車に乗っていた40代の男女2人が首や腰の痛みを訴えているということです。
出典:https://news.goo.ne.jp/article/nhknews/nation/nhknews-10011957061_20190618.html
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停車している車に追突した「玉突き事故」の場合の事故処理は?
玉突き事故は、ぶつかり合った車両の関係性や車間距離、一般道か高速道路なのかで過失の割合が変わってきます。
今回の場合は、一般道で信号待ちをしている車3台の列の後へ、83歳男性の乗用車が追突したので、1番前方に並んでいた車両は合理的な理由で停車をし、それに続いていた2台の車両も信号待ちとして想定内の車間距離を開けていたことが分かります。
まずは怪我人を確認し、警察に通報
この場合は4台の車両に乗っていた人に怪我人がいないかを確認することが大切で、今回のケースでは3番目の車両に乗っていた男女が首などの痛みを訴えました。
負傷している人がいる場合は応急処置を行い、怪我の状態など必要に応じて救急車を呼びます。
そして、同時に警察に通報して現場に駆けつけてもらい、関係した4台の運転手は実況見分に立ち会いましょう。
各自が保険会社に連絡。必要であれば通院を
実況見分が終わったら各自が保険会社に連絡を入れて、念のために病院に行っておくべきです。
必要であればその後も治療を継続して完治または症状固定して治療が終了したら、他の事故当事者の保険会社と自分の保険会社の担当者を通じて示談交渉を進めていきます。
示談交渉をして損害賠償を支払う、または受け取る
今回の件であれば、最後に追突した83歳男性の車の過失が100%の可能性が高く、当てられた側はそれぞれ追突した83歳男性と保険会社を通じて示談交渉を行います。
示談が成立したら、保険会社を通じて損害賠償金を受け取ることになります。
後方車両に100%の過失がある場合の損害賠償金の内訳は?
今回のように1番後ろの車両に100%過失がある場合は、巻き込んでしまった3台分の相手への賠償金を支払い、ことになります。
また、今回の事件では巻き込まれた側の被害者のうち、1台目と2台目に乗っていた被害者は怪我がなかったとのことなので、車の修理代や病院までの交通費や診察代のような「積極損害」の支払いを請求することが出来ます。
さらには、3台目に乗っていた男女は体の痛みを訴えているため、通院費や入院費などの「積極損害」に加えて「休業損害」や「慰謝料」、怪我の後遺症などによっては”将来得るこができたであろう金額”の「逸失利益」を請求することも可能です。
まとめ
今回のような玉突き事故は、追突するつもりはなくても追突してしまったり、当てられるつもりがなくても当てられてしまうような、誰にでも起きうる事故のひとつ。
車を運転する時は充分な車間距離を開け、前方をよく見て安全運転を心がけましょう。