自分で愛車を綺麗にするセルフ洗車を始め、ガソリンスタンドに行って、ガソリンスタンドのスタッフの手による手洗い洗車、または商業施設などで買い物の途中に洗車を行ってくれるサービスなど、洗車と言っても幅広い場所で洗車を行っています。そんな中、スイッチ一つで洗車と水拭き、またはワックスを吹き付けたりと多くの事をまとめて行う事が出来るのが「洗車機」です。実は洗車機にも長い歴史がある事をご存知でしょうか?ここでは洗車機について、日本に誕生した経緯や初期の洗車機について、さらには海外での洗車機の評判など、洗車機について様々な項目でご紹介していきます。
終戦直後には洗車機は誕生していた
スイッチを押すだけで水が出てきて、プラスティックや布などを使ったブラシで汚れを落としていく洗車機ですが、実は日本で洗車機が登場してから50年以上経過しています。
日本で初めて洗車機を導入したのは、愛知県名古屋市にあるとある会社です。当時の日本は戦争が終わって間もない頃だったので、大半の道路は舗装がされていなくて、車を走らせる度に砂ほこりが車について、車が汚れていました。
そんな車を見て、その会社の社長が「自分で車を綺麗に、しかも楽に綺麗にしたい」と考えて、洗車機を開発しました。時は終戦直後の昭和21年でした。
最初の洗車機は釣り糸で洗っていた
日本で最初の洗車機は、戦後の物資不足もあり現在の様なプラステックや布、それに準ずる柔らかい素材では洗車機を作る事が出来ませんでした。
そのため、最初の洗車機のブラシは何と「釣り糸」でした。
もちろん釣り糸を垂らして洗車をする訳ではなく、釣り糸を束ねて、それを独自に作ったモーターで高速回転させて汚れを落としていたそうです。
しかし、釣り糸がもつ硬さが車を傷つけてしまう事が発生したりなど、改良の余地を持ちながら新しい洗車機が次々と開発されていきました。
海外でも日本製の洗車機の需要は高い
そんな苦労が実を結び、現在までに約10万台が出荷されて日本全国のガソリンスタンドに洗車機が設置されています。
また、他の家電と同じく、日本製の洗車機は品質や耐久性に優れているので海外での人気も高いものがあります。
輸出先としては、戦後の日本と同じような道路状況が目立つ発展途上国などがメインですが、それ以外の国でも日本製の洗車機は需要があります。
こうして記事を書いている間にも、世界に日本製の洗車機が輸出されています。その事は日本に住む人として嬉しい気持ちもあります。