車を所有していると2年に1回訪れる車検。
でも1回の車検の費用も大きいため、経済的にも大きな負担になっていることも考えられます。
そこで、少しでも費用を抑えるために、自分で車検を行う「ユーザー車検」をご紹介します。
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ユーザー車検とは?
ユーザー車検とは、自動車の使用者が自ら陸運支局に自動車を持ち込んで車検を受けることをいいます。
一般的には、車のディーラーや指定工場に依頼する方が多いでしょうが、ある程度のメンテナンスの知識と指定の検査場に車を持っていく時間があれば自分で行うことができ、問題がなければスムーズに終わらせられるうえ、車検費用も大幅に抑えることができます。
ユーザー車検に必要なもの
ユーザー車検では以下のものが必要になります。
・車検証
・認印
・自動車納税証明書
・自賠責証明証
なお、自動車納税証明書は毎年4月頃に送られてくるもので、支払い済みの押印があるものが必要となります。
また、自賠責証明書は新旧2枚とも必要です。通常は24ヶ月で普通車の場合27,840円となり、軽自動車は26,370円となっています。
陸運局での検査手数料
ユーザー車検にかかる費用は一般的なディーラー車検と比べ、検査、調整の手数料が低いということが考えられます。
・小型自動車の場合は手数料小計1,720円
・普通自動車の場合は手数料小計1,820円
例えば1.5トン未満の普通自動車の場合で、
・自賠責保険料(24ヶ月):27,840円
・陸運局で買う印紙など:24,600円+1,820円
消耗品の交換費用を除けば54,260円で車検を受けられることもできるため、費用を抑えることができるのはユーザー車検の一番の魅力とも言えるでしょう。
ユーザー車検の前にチェックしておくべきポイント
ユーザー車検を受ける前に、自分の自動車の状態に不備がないか確認しておく必要があります。
もちろん違法を行なっていない自動車が前提になるため、車検に通るように確認しておきましょう。
特に見落としがちな部分で確認しておきたいところは以下の5つとなります。
・灯火類
・タイヤ
・フロントガラス
・警告灯
・ワイパーやウインドウォッシャー
一つずつご紹介しますね。
灯火類
車の外観についている全ての灯火類が点灯しているかどうかチェックしてみましょう。切れている場合は車検に合格することができないため、事前にバルブの交換を行っておきましょう。
また、レンズが破損していたり光が漏れている場合はレンズの交換が必要になります。
タイヤ
タイヤに亀裂があったり溝が少ない場合も車検に通らないため、確認する必要があります。
タイヤの溝の残量は一番浅いところで1.6mm以上残っていることが必要です。
また、タイヤがボディより外側にはみ出していても車検に通らないことになるため注意しましょう。
フロントガラス
ガラス表面にヒビや損傷がないかも確認しておきましょう。損傷がある場合はガラスリペア等の修正方法もありあます。また、検査標章や点検ステッカー以外のシールが貼られている場合は剥がしておきましょう。
警告灯
シートベルト警告灯や、エアバック警告灯が消せない状態も車検に通せないため、何かしらの警告灯がついている場合はその警告灯の意味を調べてディーラーに相談するようにしましょう。
ワイパーやウインドウォッシャー
車検の時にワイパーの動作確認とウインドウォッシャー液も検査します。そのため、ワイパーのゴムの切れ、ウォッシャー液の確認もしておきましょう。
ユーザー車検の流れ
ユーザー車検は、まず初めに陸運局の事務所で印紙を購入したり書類の記入などの事務手続きを行います。
手続きが終われば検査レーンに行き、自分の順番がやってきたら車の検査しますが、もしわからなければ、近くの検察官に伝えれば丁寧に教えてくれます。
検査の主な順番は、
・ライトの点灯、ウインカー、ワイパー、ホーンなどの基本動作の確認
・排気ガスの確認
・スピードメーターやブレーキ、サイドブレーキの確認やライトの明るさや光軸の確認
・車体を下から検査し、ボルトの緩みや足回りの点検
となっています。全ての検査に合格し、検査証にハンコが押されれば、事務所に再度書類を提出し、新しい車検証と車検ステッカーをもらい、完了です。
ユーザー車検のメリット
ユーザー車検のメリットは以下の通りとなります。
・車検費用の削減
・自分でメンテナンスできる
・車にかかる税金や保険料に詳しくなる
まず一番のメリットは自分で車検に通すため、業者が行う際にかかる手数料が必要無いため、車検費用を大幅に抑えることができます。
また、自分でメンテナンスするため、車のことを理解して自分なりの点検をいつでもすることができるようになります。
さらに、税金や自賠責などの事務手続きも自分で行うため、これらに詳しくなります。
ユーザー車検のデメリット
反対にユーザー車検のデメリットは、
・車検に時間を使わなければいけない
・検査で不合格が出ると調整費用・修理費用がかかる
という点があります。
まずは車検のために時間を使わないといけない点が考えられます。お店や業者の場合は任せていれば終わらせてくれますが、ユーザー車検だと当然自分で全部行うため、丸1日はかかることを覚悟しておいたほうがいいでしょう。
さらにメンテナンスができておらず、検査に不合格だった場合は最悪次の日にまで延びてしまうことも考えられます。
また、問題箇所が正しくメンテナンスできていないと後々車に甚大な問題が出てくることも考えられるため、しっかりと整備する技術がないとのちに余計に費用がかかることもあります。
ユーザー車検は事前に予約をする
通常、ユーザー車検に持ち込む場合は事前に予約が必要となるため、国土交通省の自動車検査インターネット予約システムから入りましょう。
また、電話でも予約ができる陸運支局があるため、自宅の近くの支局に事前に問い合わせてみることをおすすめします。
まとめ
ユーザー車検は手続きや検査を自分で行わなければいけないため、最初はハードルが高いと思いますが、検察官の人や事務所の受付の人に聞けばやり方は親切に教えてくれるため、変身構える必要はありません。
また、消耗品の部品は自分で確認や交換ができるものがほとんどのため、この機会に挑戦してみてはいかがでしょうか。