車検と聞くとディーラーにお願いすることが多いため、果たしてどのような項目を点検しているのかがわからない人も多いはず。
確かに検査は全て整備工場でしてくれるものの、その中でどのような点検が行われているのかがわかれば、無駄な出費を抑えることもできるでしょう。
特にユーザー車検をする人はあらかじめ車検の検査項目や点検項目をしっかりと理解しておくことで問題なく合格することができます。
そこで、今回は車検で検査する項目から車検前にチェックしておきたいポイントをご紹介します。
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車検ではどんなことを検査するの
車検の検査項目は保安基準に基づいて細かく決められています。そのため1項目でも不合格と判定されれば整備し直し、再検査を受ける必要があります。
以下で検査する項目と基準をご紹介します。
同一性の確認
まず、車検証に記載されている車と現車が同じものなのかがを確認する必要があります。これを「同一性」と言い、どこを調べるかというと、ボンネットを開けてエンジンルーム内に刻印されている車体番号と車検証に記載されていることが同じであることの確認を行います。
外回りの検査
ライトなどの灯火類の確認のことを「外観検査」と呼ばれ、運転手が各スイッチを操作して正常に作動するかというチェックを行います。
主に検査官が支持を出した種類の灯火のスイッチを入れるだけの検査のため、簡単におこなえます。
内回り、足回りの検査
タイヤ周りの検査、すなわち足回りや車の下からオイルが漏れているかといった内回りの検査が行われます。これは検察官の目視による検査でもありますが、かなり厳しくチェックされます。
特にオイル漏れは見落としがちなポイントでもあるため、車検を受ける前に必ず確認し、早めに不備がみられる場合は必ず対応しておきましょう。
排気ガス検査
排気ガスの成分が基準を超えていないかの検査をするのが排気ガス検査です。
やり方は、エンジンをかけた状態で排気ガスの測定値を図るためのブローブをマフラー内に入れるだけといった簡単な方法です。
サイドスリップ検査
サイドスリップ検査というのは、タイヤが横滑りした時の範囲が保安基準の範囲に収まっているかの検査となります。このサイドスリップの基準は国産車の場合は1m走行した際に内外ともに5㎜以内という基準となっています。
ブレーキの検査
フットブレーキやサイドブレーキが保安基準を満たしているかを確認する検査のことです。指定された検査レーンにテスターが設置されているため、検査する車輪をテスターに乗せて停車させ、ギアをニュートラルに乗せてタイヤを回転させます。
そして合図に沿ってしっかりとブレーキを踏み込んで効力のテストを行います。このブレーキテストはかなり強くブレーキを踏み込まなければ不合格になる場合があります。
スピードメーターの検査
スピードメーターが正確な数値を示しているかの確認をします。実際の検査では設置されたローラーの上に車を停車させ、ローラー上でスピードを出し、40km/hになったらライトをパッシングします。
もしタイヤのインチアップをしていると、この検査で引っかかってしまう恐れがあるため、タイヤサイズを変更した場合、誤差の許容範囲を超えていないかあらかじめチェックしておく必要があります。
ヘッドライトの検査
ヘッドライトの光軸の調整が基準を満たしているかの確認を行います。実際の検査では、指定された場所に停止し、サイドブレーキをかけた状態でライトをハイビームで点灯させます。左右交互に確認し、どちらか一方でも不合格となれば再調整し、再び検査を受け直す必要があります。
下回りの検査
最後に検察官が車の下に回り、オイルやグリス漏れ、各ボルトの緩みのチェックを行います。その際、エンジンを切り、ハンドルを左右に振ったり、ブレーキを踏んだりする操作を行う必要がありあます。
車検前に自分でチェックしておきたい点検項目
車検の検査項目は一つでも不合格になると、再整備・再検査となり、その場合、合格するまで何度も検査レーンに並ばないといけないという手間がかかります。
そのため、次の項目を普段からチェックして早めに対策することでスムーズに車検を通すことができるでしょう。
エンジン周りのチェック
エンジン周りの点検の場合、「エンジンオイル」「冷却水」「ウォッシャー液」「ブレーキフルード」といった液体類が規定量入っているかの確認を行い、事前にしっかりと補充しておきましょう。
灯火類のチェック
ヘッドライトやブレーキランプといった各部の灯火類の電球が切れていないかといった確認もしておきましょう。もちろん車検時に片方のライトが切れているといった状態では不合格になってしまいます。
ブレーキ周りのチェック
ブレーキは効き具合だけではなく、ペダルの遊びやサイドブレーキの効き具合、なども点検しておくことが大切です。
足回りのチェック
足回りのチェックは、主にタイヤの状態をチェックすることです。主にホイールナットやボルトの緩みやタイヤのひび割れやスリップサインが見えていないかといった項目を点検しておきましょう。
もし不具合が見つかれば、安全に走行する上で重要な部分であるため、できるだけ早く対応しましょう。
まとめ
車検の点検項目はたくさんあり、もちろん全ての項目を合格できないといけません。しかし、日頃の点検を行っておれば不要な修理や部品の交換をしなくても済むため、車検費用の節約にもつながります。
そのため、この機会に自分の愛車の点検をするようにしてみてはいかがでしょうか。