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暴動に巻き込まれた愛車の対処方法

ニュース番組などで、海外で発生した暴動事件の映像をよく見かけます。暴動の際には、建物だけでなく、自動車も破壊の対象となる場合が多く見受けられます。もし、日本でも暴動が発生し、愛車が被害に遭った場合は、どのような取り扱いがなされるのでしょうか。

保険は下りない可能性がある

不幸にして暴動に巻き込まれ、自動車の破壊や炎上といった損害を被った場合保険は降りるのでしょうか。もし愛車が被害に遭った時最初に思いつくのが、保険による補償ではないでしょうか。注意したいのは自賠責保険です。自動車(二輪自動車・原動機付自転車も含む。)を運転中に他人にケガをさせたり、死亡させたりした場合の対人賠償事故のみを補償されるので自賠責保険は使用できません。よって任意保険を利用します。たいていのドライバーは、通常の交通事故のときのように、損害の程度に応じた保険金が支払われると考えているはずです。

しかし、任意保険の約款には、保険が適用できないケースがあらかじめ定められており、地震、戦争、クーデター、暴動、騒擾(そうじょう=多数の群集や集団による暴力・破壊行為や、それに対する公権力の鎮圧行動が発生し、混乱している状態)などにより発生した損害については免責、すなわち保険が支払われないことになっています。

但し、「下りない可能性がある」と書いたのは、実際に起きた事案が、暴動や騒擾に該当するのかはケースバイケースであり、保険の支払い可否については、「絶対に支払われない」とも断定できないためです。契約している任意保険の契約内容や約款などで確認しておきましょう。

放水銃や消火器が使用された場合

テレビでは、暴動を鎮圧するために放水銃を使用するシーンをよく見かけます。もし、愛車の窓ガラスが割れ、そこに放水銃によって高圧の水が浴びせられた場合、車室内は水浸しになってしまいます。

この場合、被害に遭ったクルマは水害車の扱いになります。また、火災を消火するために、車室内に消火剤が撒かれた場合には、消火剤散布歴車となります。いずれの場合も、以後の流通の際には、その履歴を告知する義務が発生しますし、商品としての価値は大幅に低下することになります。

暴動に遭った愛車をどうするか

もし、保険が下りるのであれば、修理して乗り続けることができますが、水害車や消火剤散布歴車となった場合には、今後の売却の際には、査定額がかなり低くなることを覚悟しておく必要があります。

また、不幸にして保険が下りない場合、自腹で修理することになりますが、損害の程度が大きい場合や、実車の価値に比べて修理代が掛かり過ぎる場合には、スクラップにするか、業者に買い取ってもらうという選択肢が考えられます。

その際には、損害の程度に応じて、できるだけ多くの車買取専門業者や廃車買取専門業者に相談してみることをおすすめします。

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